過払い請求における和解とは

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過払い金の返還を請求した場合、利息も含めて全額が支払われることは少なく、一部返還額を減額したうえで和解するという方法が一般的です。今回は、この「減額和解」の意味について考えてみたいと思います。

なぜ、過払い金を減額して和解することが多いのでしょうか。

最近では、ライフの民事再生やアエルや武富士の会社更生法のように、大手サラ金、信販会社の事実上の倒産ということが珍しくなくなってきたため、倒産されて回収がほとんどゼロになるぐらいなら、一部でも早期に回収するために減額するということがあるかもしれません。

しかし、サラ金や信販会社が倒産して、そのことが大きなニュースとなってよく知られるようになったのは最近のことであり、少し前まではそのようなことはあまり一般的ではありませんでした。その頃から、減額して和解するということはよく行われていました。これはなぜでしょうか。

これは、和解というものが、双方の言い分を双方が理解して、お互いに妥協点をみつけることで円満に解決するという性質のものであるためです。つまり、過払い金返還請求の被告である貸金業者等にも法的には言い分があり、たとえば取引が途中で一旦完済されている場合の計算方法や、民法704条の悪意の利息を付けるかどうか、そもそもみなし弁済が成立して過払い金が発生していないなど、さまざまな主張があります。この状態で和解をするのですから、お互いに歩み寄るということであれば、やはり多少減額するということになります。

もちろん、お互いに歩み寄るとはいいながら、判決になった場合にどのような結果になるのか、原告の完全勝訴となる可能性が高いのか、それとも訴額の半分程度しか認められない可能性が高いのか、その点をにらんでの和解交渉になりますので、もし裁判官が、ぽろっと「原告のこの主張はちょっと無理があるかな・・・」などと言ったりすると、このまま進んでも敗訴する可能性が高いわけですから、原告としては、かなり譲歩して和解することが多いということになります。

ちなみに、サラ金であっても、完済時に払いすぎがあった場合の過入金の返金については、全額がすぐに返還されます。これは、何ら双方に争いがない状態での返金ですから、過払い金とは性質が違いますので、対応も異なるのです。

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このページは、webmasterが2011年4月 3日 14:04に書いたブログ記事です。

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